【Dorsutenia foetida (ドルステニア・フォエチダ)】
クワ科ドルステニア属の「フォエチダ」
アフリカ原産の塊根植物(コーデックス)です。
育てやすく、安価で手に入れることができるうえ、自家受粉により1株でも種を付けるため増やすことも容易です。
単に「フォエチダ」と言ってもその形は様々で株ごとに個性があり大変面白い植物で、幹が長く伸びるものや、恰幅良く太るもの、幾つにも分頭しタコの様な姿になるもの、、
など、自分の好みに合った形のフォエチダを見つけ出すことも楽しみの一つです。
フォエチダの個性溢れる’ 姿 ‘
お城の様な姿!?
まずはコチラ
私が非常に好きな形をしたフォエチダです。
恰幅が良く多頭型。中心の太い幹から別れた幹たちのバランスが良く、まるで「西洋のお城」の様な姿!(例えが分かりにくかったらすみません…)
奇妙な形をしたこの株が私にフォエチダの魅力を教えてくれました。
タコ!
次はコチラ
タコじゃん!
私がこの株を見た時、素直にそう思いました(笑)
大胆に分頭
コチラはまた奇妙な姿!
同じ大きさの幹が大胆に分頭しており双子の様な姿!
発芽直後から分頭していたのか、こんな大胆に分頭した姿はなかなかありません。
根本からも幹からもまた成長点ができているので今後どのような形になるのか楽しみな株です。
立派な主幹
中心に立派な主幹がそびえ立ち足元から小さく分頭した姿のフォエチダ。
個人的王道フォエチダです。
根本が太く、成長点も複数見られるので今後の変化が楽しみです。
フォエチダの特徴
ドルステニア属の塊根植物は見た目が似たものが多数あります。
フォエチダも初めて見た時は他の種と見分けがつきにくいものの一つと言えます。
例えば、同じドルステニア属の
「horwoodii(ホルウッディ)」
「lavrani(ラブラニー)」
「crispa(クリスパ)」
「Lav.10341」
等々、正直ドルステニア属は初見では見分がつきません(笑)
そんなドルステニア属のフォエチダの見分け方は「葉」です。
フォエチダの葉は下の写真の様な基本的に楕円形をしています。
フォエチダの花、種
花
フォエチダ、というよりドルステニア属の花はどれも似ています。
フォエチダの花はヒトデの様な形をした花です。
(見にくくてすみません…)
このような形の花が下向きで咲きます。
このヒトデ型の花が雌しべ、花の中にある白い花粉のついた小さな突起が雄しべです。
種
フォエチダは一株の中に♂♀が存在し、種を付けることができます。(自家受粉)
なので放って置いても種がつくため交配作業の必要はありません。
一株の中で受粉が完了するとこのように種がつきます。
上の画像では種はまだ緑色をしていますが、しばらくすると乾燥し茶色くなると、驚くべきことに種が弾け飛ぶのです。
そうして自分の鉢の中や、はたまた遠く離れた鉢の中にまで種が飛び発芽します。
ですので、フォエチダを生やしたくない鉢は別の離れた場所で管理するか、しきりを立て種が入らないようにする工夫が必要になります。
フォエチダの適正環境
適温
フォエチダは寒さに弱い品種です。
春〜秋の気温はさほど気にしなくても良いのですが、冬は注意が必要で気温が10度以下になる場合は室内で管理するのが安全です。
温室で管理する場合や、日中に陽に当てて鉢を温めておく場合であれば、10度以下(氷点下はNG)でも耐寒性が増し越冬が可能かもしれません。
ですが、やはり管理は室内が安パイです。
水やり
春(芽吹き)– 葉が芽吹き始めたら、週に1回程度で水やりを開始
夏(成長期)– 成長期は多めに水を与えても良。毎日、または表土が乾いたら鉢の底から水が出るまで与える
秋(休眠前)– 気温が下がってきたら水やりの回数を減らす
冬(休眠期)– 葉が落ち始めえたら、水やりを止め断水気味に。冬の間でも晴れた暖かい日にごく少量の水を与えると根の枯死を防ぐことができる。
日当たり
フォエチダは日当たりが良い明るい場所を好みます。
日当たりが良くない場所で管理すると幹が徒長する原因にもなるので、幹を太らせたい場合は日当たりの良い場所で管理すると良いかもしれません。
ただし、日が強すぎたり温度が高すぎたりすると、葉や幹が焼けて赤くなってしまったり爛れたりしてしまうので注意です。
植え替え(移植)
植え替えは成長期前〜成長期前半の3月〜6月頃が適正。
フォエチダの価格帯
フォエチダは育種や繁殖が簡単なことや、知名度が高く多く流通していることから安価で手に入れることができます。
形や大きさにもよりますが基本的には1,000円〜3,000円程度
斑入り株や綴化したもので3,000円〜10,000円程度で手に入れることができます(もちろん例外もありますが)
フォエチダの魅力
改めてフォエチダの魅力を語るとするならば、やはり、一つとして同じ形は無いその姿です。
恰幅が良いもの、幹からあちこちに分頭したもの、すらっと伸びたもの、双子の様に分頭したものや綴化したものなど、色々な形のフォエチダが欲しくなります。
あくまで個人的にはなんですが、同じドルステニアのホルウッディやラブラニーよりも魅力的な形をした株が多いように感じます。
この記事を読んでいただいた方も是非、自分好みのフォエチダを見つけてほしいと思います。
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