今回の記事はユーフォルビア・ミリーの多様な生態についてです。
Euphorbia milliiとは所謂「ハナキリン」のことなのですが、単なる花キリンと言って軽く見てはいけません。
その生態はとても面白く、とても美しいんです。
まず、ミリーとされるものは自生地によりその形態は異なり、変種として分類されていて、将来的には新種として分類される可能性もあるとかないとか…
そして、それらがタイで大量に出回り、交配による品種改良が繰り返され様々な形態のミリーが流通。
その品種改良時に他の種(Euphorbia lophogonaやEuphorbia croizatiiなどなど)との交配はどの程度行われ、何層の戻し交配が行われたのか、それは今となっては解き明かすことのできない謎になっているらしい…
そのことから考えると、おそらく現在流通している「ミリー」は純血ではなく、交配種である可能性が非常に高い。
更に、私のところで管理しているミリーは50〜100株程度あり、ハエやアブといった昆虫が自然に交配できる環境にあり、ミリーに種がついている姿をよく見ることができる。
そのミリーの近くにはクロイザティやワリンギアエ、フランコイシー、へディオトイデスといったユーフォルビアの種が並ぶ。これらの種がミリーと掛け合わさるかどうかは分からないものの(おそらくかかるのはクロイザティだけか…)もし掛け合わさっていたら面白い。
そうでなくても、ミリーの交配種×交配種が何度も繰り返されていると考えると一言にミリー交配種と言っても同じものは2つと無いと考えられる。
そんなユーフォルビア・ミリーのナチュラルハイブリッドを少し紹介していきます。
花
まず「花」です。
ハナキリンといえばこの真っ赤な花が有名。
花はまとまって8個咲くものある。
中央が白っぽくなっているもの。
全体的にピンク色のもの。
ほぼ白の薄いピンク色が混ざっている。
赤い要素が皆無な花。
花の端が尖っているもの。
花だけ見ても様々なものがある。
幹
幹や棘の形状も様々なものがある。
幹が多数分頭した奇妙な形。分頭した枝は上に伸びる。
根本で大胆に左右に分頭した株。幹からは無数の棘が生える。
幹の色が焦茶色で枝は左右に広がる。
棘の数が桁違いに多い。葉は細い。ハナキリンという印象は薄いかもしれない。
太く長い棘が無数に生えている。葉は細く少し縮れていて、ユーフォルビア・ワリンギアエのよう。
細く長い棘、幹の途中に多数の成長点が見られ、分頭しそう。
まとめ
ミリーは本当に様々な形態のものがあります。
ミリーは比較的に丈夫な種でもありますので、花の色や形、大きさ、幹の成長の仕方や形と、自分好みのものを集め交配を繰り返していくのも非常に面白いかもしれません。
ユーフォルビア・ミリー、ぜひ育ててみてもらいたいです!
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